児童館の三輪車
児童館の三輪車
- 女児
2歳女児
課題または現状
児童館の三輪車
児童館の体育館にて数名のお友達と三輪車や、幼児用バイクや乗って遊ぶ車等で遊ぶために訪れた時です。中でもBは赤い三輪車が気に入っており、いつも赤い三輪車を選びます。体育館に着き、子どもたちが一斉に好きな物に向かい、Bもいつも通り赤い三輪車へ向かいましたが、先にお友達が乗りました。しばらく相手のお友達が乗っているのを見た後、母の方へやってきました。
実際の会話
B:Bも赤い三輪車乗りたい!(泣いてはいませんが、不満でグズグズした言い方です)。
母:そうか。お友達が先に三輪車に乗ったから仕方がないね。
B:Bも乗りたい~!(語気を強めて怒りながら)
母:そうなんだ。でもママに言われても、どうすることもできないな。
【↑〇】
B:かしてって言ってくる。
—Bはお友達に貸してと伝えた所、『後でね』と返事をもらいました。再び母の方へやって来ました。—
B:Bも赤い三輪車乗りたい~(先ほどより大きな声で、涙は出ていませんが、周りには泣いているような印象を与える言い方)。
母:後でねって言ってくれたよね。じゃあ待っていたらいいんじゃない?
B:Bも乗りたい~!(地団駄)
母:児童館の三輪車だから、仕方がないよ。Bだけが遊びたいなら、お家でBの三輪車で遊ぼうよ。帰ってもいいんだよ。
【↑×(地団太を踏んでいるときは相手をしない)】
B:帰らない。待てる(むすっとした表情で母の隣でお友達が乗る姿を見ていました)。
––この間、五分もなかったと思うのですが、Bの様子を見ていたお友達のお母様が赤い三輪車を乗っていた子に『Bちゃんも乗りたいんだって、貸してあげたら?』と言って、お友達がどうぞと持って来てくれました。今までの事がなかったかのように、ご機嫌で遊び出すB。10分程して…一つ年下のお友達がお母様と手をつなぎながらやってきて、三輪車を貸してと言われたB—
B:Bが今使ってるから、後でね
(全く気にするそぶりもなくそう言い、遊び続けるB。さらに五分程して、同じお友達が乗りたい~と言い、Bに貸してと伝えました)。
B:後でね~!
(全く気にする様子もなくご機嫌に。…五分程しても、夢中で遊び続けるB。さらにもう一度お友達に貸してと言われ、後でね~と言い遊び続け、後でねと言えば貸さなくてすむと思ってるように感じました)。
母:B、○○ちゃんずっと待っててくれてるよ。Bは順番変わってあげなくていいのかな?
【↑B、さっき、お友達のお母さんが「替わってあげたら」って言ってくれたけど、待っている時Bはどんな気持ちだった?Bも乗りたいって怒りんぼしていなかった?それなのに、自分の番になったら、後でねって、何回も言ってずうっとずうっと乗っている。それでいいのかな?(そんなことをしていると、誰も変わってくれなくなるかもね。)】
B:(だんまり…)
母:後でねって言ったら、変わってあげないといけないと思うよ。後でね~って言いながら、変わってあげないのに、児童館でみんなと遊べるかな。
B:遊べない。遊びたい!
母:じゃあどうするの?
B:どうぞ。(渋々)
(お友達が三輪車に乗ると、急に母に抱きついてきて母の胸に顔を押し付けじっとしました)
母:児童館でみんなと遊ぶときは仕方がないよ。お友達に貸してあげられてよかったね。こうやって順番にしたらお友達もBも楽しく遊べるね。
【↑(ここでは母①のように抱っこして「ちゃんと、どうぞってできたね」と認め、おろしたほうがよかった)】
B:えーん…。(涙を流して泣く)
母①:(Bを抱っこから下ろし)泣いても分からないな。何か言いたいならお話してね。
B:(…泣く…)
–そこへ数分遊んだお友達が、どうぞと三輪車を持ってきてくれました–
B:(泣きながら)まだ使っていいよ。
お友達:どうぞ。
B:(泣きやみ)まだ使っていいよ。
—お友達は三輪車を置いて、別の物で遊び始めました。じっと三輪車をみつめるB—
母:Bはどうしたいの?
B:遊びたい(と言うものの、じっと立ったまま動きません)
母②:またお友達に貸してって言われたら、順番してあげたらいいんじゃない?
B:そうする(再び三輪車に乗り、一瞬でいつも通りの上機嫌で遊び始めました)。
母親から
自分の順番を落ち着いて待つこと、まだ遊びたい時は『後でね』と言えることを、母としては望んではみるものの、Bの後でね~と言えばずっと遊んでいられると思ったいるような姿に、どう伝えたらいいのか分からず、上記のやりとりをしながらも、話している母自身が疑問だらけで、なんだかBとも会話になっている感じがありませんでした。
室長から
上記のBちゃんの言動から、Bちゃんが「今まで自分の思い通りになってきていたので、そうではないことに怒りを覚えていること、それを爆発させていること。おかあさまのおっしゃった通りにしてみたものの、自分の思いを自分でコントロールできない(したくない)ので、顔をうずめたり泣いたりという形で甘えています。自分の気持ちが乗らなかったので友達に乗り物を譲ったけれど、お母さんに何か言ってもらってからではないといやと思っている」ということがわかります。
お母さまとしては『ものの貸し借りができる子になってほしい』という思いがおありです。また、いろいろな感情を表現する我が子に対し、応答的になるのも無理はありません。しかし、最初に地団太を踏んでいる段階で、毅然と受け答えをしないという態度をなさらなかったので、表面上は母親にのっているように見えても、精神的にBちゃんは萎えてしまったと言えます。そのうえ、甘えも受け止めてあげています。身体を触れさせずに隣にいてあげて初めて内省したり自己コントロールの時間をもてたりしたことになるのです。
母②は、『Bちゃんの言ってほしい』という思いに応えています。これではいつまでも親の合図や指示を待つ子になってしまいます。自ら行こうと思うまで、そばで寄り添ってあげるとよかったと思います。
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